よんだ

東大夢教授

東大夢教授

八日目の蝉 (中公文庫)

八日目の蝉 (中公文庫)

生まれ出づる悩み (角川文庫)

生まれ出づる悩み (角川文庫)

豊饒の海 第二巻 奔馬 (ほんば) (新潮文庫)

豊饒の海 第二巻 奔馬 (ほんば) (新潮文庫)

パレオマニア 大英博物館からの13の旅 (集英社文庫)

パレオマニア 大英博物館からの13の旅 (集英社文庫)

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃 (flowers コミックス)

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃 (flowers コミックス)

海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)

海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)

海街diary 3 陽のあたる坂道 (flowers コミックス)

海街diary 3 陽のあたる坂道 (flowers コミックス)

海街diary 4 帰れない ふたり(flowers コミックス)

海街diary 4 帰れない ふたり(flowers コミックス)

日日べんとう 1 (オフィスユーコミックス)

日日べんとう 1 (オフィスユーコミックス)

日日べんとう 2 (オフィスユーコミックス)

日日べんとう 2 (オフィスユーコミックス)

暁の寺 (豊饒の海)

暁の寺 (豊饒の海)

白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

白雪姫には死んでもらう (創元推理文庫)

恥辱

恥辱

天人五衰 (豊饒の海)

天人五衰 (豊饒の海)

嵐が丘 (新潮文庫)

嵐が丘 (新潮文庫)

スタインベック短編集 (新潮文庫)

スタインベック短編集 (新潮文庫)

私の長生き料理 (集英社文庫)

私の長生き料理 (集英社文庫)

チーズと塩と豆と

チーズと塩と豆と

文士料理入門

文士料理入門

 長いけど、これでやっと今に追いついた。この中で面白かったのは、まず角田さんの『八日目の蝉』で、映画化もされてるしすでにベストセラー本だけど「言葉にならない気持ち」のもやもやをここまで表現できるってすごいと思う…。全編通じての緊迫感と愛情と、親子ってなんだろう、っていうのと…傑作だわ。泣いた。あと泣くといえばこっちもすでに売れている『海街diary』。今は5巻まで出ていて、まだ4冊しか読んでないんだけどこれも素晴らしいと思う。漫画というよりドラマで、どの登場人物にも共感できるところがあって…舞台が鎌倉っていうのがいいね。それから復刊した獅子文六『コーヒーと恋愛』もドタバタ感が懐かしくて面白かったし、ついに読み終わった三島由紀夫豊饒の海シリーズ…。本多さん(生まれ変わりを目撃しつづける主人公的な人)、最初はただの学友みたいな性格の人かと思ったけど、相当癖あるのねーとびっくり。緻密に作り上げた豪華な芸術品が最後に崩壊する様はすごくて、ラストの方でさくっと置いていかれて呆然。好き嫌いがどうではなくて、もう変態の域…つまりは天才ってことか、と納得。ショックを和らげるために軽い物でも読もうと思って読んだ『日日べんとう』はヴィレッジヴァンガードでおすすめされてたから購入したんだけど、曲げわっぱのお弁当は自分でも愛用してるから楽しく読めた。そうそう、大したおかずじゃなくてもおいしそうに見えるのよねー。でも主人公が粗食、昔からの食事を大切にしてるわりにはその辺が作品中に具体的に出てこなくて物足りなさもあり(方丈爺の教えを守って…くらいのことしか出てこない)。たまに出てくるお弁当もおいしそうなんだけどレシピが出てくるわけではないので残念な感じ。とりあえず物足りなさを埋めるために宇野千代『私の長生き料理』と『文士料理入門』、『典座教訓』を読む。宇野千代さんのは『日日べんとう』に大根おろしで蒸した豚肉が登場しておいしそうだった…早速作ろうと思ったけど、大根1本をすりおろすのは重労働だし今は大根がおいしい時期じゃないっていう…思い出したら冬にやろうっと。それから『白雪姫には死んでもらう』は大当たり!!評判を聞いて読んでみたけど、登場人物が大勢(しかもドイツ人)なのにあっという間に話に入れて読みやすい。八ツ墓村的な雰囲気が好きな人にはハマるはず。