ある学園が生まれる前から大きな変革を遂げようとする100年間を、5つの物語、5人の語り手によるクラブ誌という形をとって描かれている。女子高が舞台なので宝塚的な感じもあり、一方で
アウトローの危なっかしさも感じられる。エッセイで、最近のミステリよりも、シャーロックホームズとか
ポアロの少し暗さがある時代が好きだ・・・と(どこかに)書かれてあったような記憶があるんだけど、これも本当にそういう雰囲気がある。たまに引用される作品についても心がひゅっと寒くなるような文章だし。でも好きだ、こういうの。最後に学園のOGたちが再会する場面は、現代にふっと戻ってきたようで不思議な感覚。