読了

分別と多感 (ちくま文庫)

分別と多感 (ちくま文庫)

 分別と自制のある姉・エリナーと、感情豊かで多感な妹・マリアンのお話。最後の方のどんでん返しが唐突すぎる気がするんだけど、だれる部分が全然なく、これだけページ数があっても最後までひっぱれるオースティンの小説すごい。時代が変わってもあーいるいる!って人たちがじゃんじゃん登場してくるので退屈しないし、それって人物描写がすごく丁寧だからかな?と思う。あといつも思うんだけど、この時代のイギリスには金利で生活してる人たちがいて、みんな何して暮らしてるんだろうか…。たぶん女の人たちは散歩だったりダンスだったりピアノ、詩だったりするんだろうけど。唯一今の感覚と違うところは、「ちょっと知り合いの家に行く」っていうのが何週間もの期間だったり(長いよ)、三十台なかばで老いたる独身男(!)って呼ばれたりすること。