読了

黒いハンカチ (創元推理文庫)

黒いハンカチ (創元推理文庫)

 聞きなれない名前の人だなー・・・と思っていたら、昭和32年代の小説だったのか!今読んでも全然古い感じがしないので驚いた。A女学院のニシ・アズマ先生が、彼女のもとに持ち込まれた謎を解く連作小説なんだけれど、レトロで秘密の香りがするのでどきどきする。でも1篇が短い(薄い本なのに全部で12篇入ってる)ので、少し物足りない気も。
新解さんリターンズ (角川文庫)

新解さんリターンズ (角川文庫)

 「新解さん三省堂の新明解国語事典)」の魅力や改定前の比較を含めて紹介してある本。初版からずっと収録されている言葉や、第5版から物語のように進展した言葉まで、すみずみまでつっこみ満載。すごくおもしろいので寝る前の読書におすすめです。
黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)

黒と茶の幻想 (上) (講談社文庫)

 学生時代の同窓生4人が太古の森をいだく島(ぜったい屋久島)へ「美しい謎」を持ち寄って目指すお話。4人の登場人物が一人ずつ一人称で語る形式で進むんだけど、誰をとってもダークな面があったりして、いい感じ。今は仕事帰りの地下鉄で下巻を読んでいるんだけど、失踪した共通の知人、梶原憂理がこれからどういう形で浮び上がっていくのか、とってもたのしみです。
落語たんけん

落語たんけん

 昨日落語の面白さに感動したので、さっそく入門書を読む(とりあえず行動に移る人もいると思うけど、私はまず関連本を買いまくる)。このいいあいさんって人の本は初めて読むんだけど、この本が初の著作なのね。イラストと文が適度に入ってて、落語がかんたんに学べます。演芸場の雰囲気とか「寄席で働く人に聞け!」、落語まつり、前座さんは何をする人か?落語家さんの風呂敷包みの中身とは・・・のわくわくする内容がてんこ盛りで、すんごく面白い!そしてイラストがかわいい!!ぜひ本屋さんでこの本を探して、イラストだけでも見ていただきたいです。杉浦さやかさんみたいなざっくり加減なんだけど、そこから乙女っぽさを(いい意味で)抜いたようなすてきさです。中には「お茶子さんに聞く」とか寄席を開く、なんて深い?内容もあったりして、普通のイラストエッセイよりディープなのもいい感じ。
製鉄天使

製鉄天使

 『赤朽葉家の伝説』を読んでいる人は楽しい小説(読んでなくても楽しいけど・・・)。分厚い本だけど、ぐいぐい読めて楽しいです。「〜ぜよ」とか「ヨロシク!」が楽しい勢いがあっていいなぁ。でもラスト、これでいいのー?って思った。いいのか・・・?
蹴りたい背中

蹴りたい背中

 たまには有名な本でも読んでみるか、と思って買った本。綿谷りささんって作家はよく書評で褒められたりしているけれど、高校生が主人公の本ってなんとなく苦手なので(年代というより、恋とかいじめとか、テーマが苦手なんだと思う)これまで敬遠してた。で、予備知識もろくにないまま読んでみると、話がどうこうというより綿谷さんの文章が上手くてびっくり。センスいいなーと思った。あと、本の内容のわりにコンパクトな印象。無駄がないってことか。 内容以前のことなんだけど、最初のページから「ヘンタイ」「バカ」「普通の人」って言葉がじゃんじゃん出てきてむかむかする・・・。著者は最初の言葉を「小説を書く人」、次を「小説を書かない人」という意味で使っているけど、こういうインパクトの強い?切り捨てる言い方をするのは好きじゃないな・・・と思った。苦手。