読了
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では、「愛知」には「哲学」によっては表せないどんな側面があるのだろうか?それは、何よりも「知を愛する」という態度である。「愛する」とは、好きでたまらないという意味ではない。「渇望する」という意味、「恋い焦がれる」という意味である。つまり、これはソクラテスによってはっきりした形を得たのだが、真理を他の何かのため(例えば社会的な力を得るため、金持ちになるため、幸福になるため)に求めるのではなく、真理であるゆえに求めるという態度である(p,9-10)。
この部分を読んだだけで、5年来(確か大学院に入ったあたりだったからこのくらいだったと思う)の積もってたものが更新されたのでそれだけで読んでよかったな、と思いました。肝心の中身は、哲学的に考える、ということをテーマにしつつも、取り上げられているのが政治だったり大学教授という職業についてだったり、学生との関わりだったり「偶然」についてだったりするので、哲学本としてはすごく読みやすいほうだと思います。といってもこの中島先生、「社会問題には全く興味が無い」と何回も書いているのにたまに俗世のことで怒りが炸裂したりケンカしたりくよくよしたりしていて、すごく人間味あるなぁ、という感じ。あと、著者プロフィールを読んでて今思い出した。中島先生の『カントの人間学』を大学生のとき読んだんですが、これはすんごくわかりやすかった!両方おすすめです。
*1:Ph.D「=哲学博士」。どんな分野の博士もそうなる。