読了

月と六ペンス (岩波文庫)

月と六ペンス (岩波文庫)

 ゴーギャンをモデルに書いたと言われる作品・・・でも、実際のゴーギャンの人生とは結構かけ離れたところもあるらしい。前半は主人公がストリグランド(ゴーギャンのモデル)に出会ったり、つまらない家庭の話、突然の失踪・・・があったりして、ふーん・・・と少し退屈。でも、後半、ストリグランドの傲岸な性格と物語の波が激しくなってからはぐいぐい引っ張られるように読んだ。ところどころで作者(モーム)の男女関係の考察もさりげなーく入ってたりして、ふふ・・・となったりして。おもしろいなー。ところで、タイトルの『月と六ペンス』。「月」は「手の届かないもの」、「六ペンス」は「世俗的な、取るに足りぬもの」という意味がある、んだそう。有名な『世界十大小説』も読んでみたい。
秘密の花園 (光文社古典新訳文庫)

秘密の花園 (光文社古典新訳文庫)

 絵本と映画は観たことあったけど、大人になってから読んだ今回の方がすごく面白く感じた。何より、日本語訳がすばらしい!訳を書かれた土屋先生も、「大人が読むべき」とおっしゃっているし。ところどころでユーモアとかかけあいの面白さもあって、楽しい。泣き騒ぐコリンにメアリが啖呵を切るあたり(部屋に乗り込んで「あんたより大きな声出して震え上がらせてやるから!聞こえてんの!?」とか言う)もすてき。