『
羊たちの沈黙』から7年後のお話。下巻に続くので、この巻では話にそれほど大きな動きはなし。下巻はまだ読んでません。今年中には手をつけたいけど・・・間に合うかなー。
先日の
三浦しをんさんのお話に登場した本。
モルモン教に関わる、ある殺人事件の話をきっかけにして、その歴史と
原理主義(一夫多妻制であり、郊外に自分たちの町を作ったりしている)について丁寧にルポされています。
こっちも
三浦しをんさんがエッセイで取り上げてた本(最近この流れ多いですね・・・)。身もフタもない言い方をすれば、著者が4歳の時家を出て行った母親は、
アウシュヴィッツで“優秀な”看守をしていて、それっきり著者とは断絶、50年ぶりに施設で再会するが・・・という感じでしょうか。絶望的なことに、母は総統の栄光を今も信じていて、
ユダヤ人を殲滅すべきだと語り、それは最後まで歩み寄ることはありません。そして著者はそれを突き放してみたり、自分自身が大きく揺らいだりする。全体を通して、客観的に、整然と語られているわけではないけれど、母と著者の波みたいに引いたり近づいたりする二人の人間の、世界の大きな歴史を感じます。すごく良かった。
最近歴史物を結構読んだ気がするので、あーこれ前にも・・・というのも多かったんですが、でも面白かったです。恋に生きた女性の年齢別に分けたつくりになっているので、それも珍しいです。
私が持っているのはこれじゃない表紙のなんだけど・・・。こっちは
桜庭一樹さんが日記に書いてらした本です(ホントにこのパターン多いですね。でも好きな人の読んでる本って気になる)。最後に主人公が○○されて・・っていうの、やっとわかりました。
あーすっきりした。舞台の雰囲気は、ヨーロッパの、暗くて冷たくて闇がある感じなので確かに桜庭さんが好きそうだなーと思いました。