読了(小説:272・273・274、その他:39)

明治時代の人生相談―一〇〇年前の日本人は何を悩んでいたか

明治時代の人生相談―一〇〇年前の日本人は何を悩んでいたか

ソルフェージュ (白泉社文庫)

ソルフェージュ (白泉社文庫)

 『恋するための文学』は太宰治岡本かの子、などなどの文豪?から、恋に関する短編を集めたもの。画像で小さくなっちゃってるけど、表紙というか、ケースの絵が素敵で文学!って感じ(眠いので感想がいい加減)。中身はわりと幅広いので、読み返すたびに気になる作品が出てきそう。私は坂口安吾が今の気分にぴったり合いました。今度何か読んでみよう。
 『明治時代の人生相談』は大学院のとき、社会学の先生にこの分野の参考になる論文を借りたこともあって買ってみた。借りた論文の内容は、戦後の人生相談の内容がどんな風に変わって行ったのか、変遷を見るものだったんだけど、昔の人生相談ってそれ以来気になります。(読売新聞の人生相談コーナーも読みますが、あれはたまに人生の黄昏、って感じのがあって面白いと思う。)先生によると、その時代の人々の主観を知るためには、新聞・雑誌の人生相談コーナーを参考にすると良いのだそうですよ(私は質的な研究をしていたので、こういうものが保存されてるのが有難かった!)。平成の時代に読むとおかしいところもあって笑っちゃうけど、こういう価値観だったんだなー・・・としみじみ。
 『ソルフェージュ』は合唱の先生と卒業生のお話。苦しいんだけど救いがあるような、不思議な感じがする。でも、登場人物が何も喋っていないのに、読者が何が言いたいのかわかってしまうようなコマの作り方とか表情の描き方は上手いなぁといつも思う。
 近代ナリコさんのは旅そのものというより、旅と旅を取り巻くもの(においとか寝袋とか手紙とか)のすきまの感情をつらつらと書いたもの・・・のように解釈しましたが、どうなんでしょうか(どうなんでしょうかって・・・)。